就職活動のエントリーシート(ES)や履歴書の代表的な質問に「学生時代に力を注いだことは何ですか」、通称「学チカ」があります。
「学チカ」の意図は「再現性の担保」にあり、「学生時代に力を注いだこと」を通じて、社会で「力」が再現されるかどうかの担保を探るために問うものだと管理人は考えています。
基本的な記入の流れは、初めに力を入れたことを記し、そのあとにその体験を通じて学んだことや身につけたことを書いていきます。
いずれも説得力のある文章にするために具体的なエピソードを書くことが常道となりますので、以下で解説するフレームワークや注意点等を参考に「学チカ」を完成させてください。
学生時代に力を注いだことフレームワーク
学生時代に力を注いだことを書く際には、以下の5点を意識してください。
(1)結論
取り組んだ内容(何に取り組んだのか)
(2)目的・動機
なぜその通り組みを行ったのか。(企業側は「受動的な動機」<「主体的な動機」<「価値観に根ざした動機」の順番で評価)
(3)目標・課題
どのような目標を掲げたのか。その目標を達成するための課題は何だったのか。
(4)取組み内容および活動への関わり方
具体的にどのように取り組んだのか。活動に対して自分がどのような関わり方をしていたのか。
(5)結果および自らの学び
取り組みの結果はどうなったのか。その経験を通じて何を学んだのか。
上記全てを必ず記す必要はありませんが、流れに沿って経験を振り返ってみるとしっかりとした骨組みが出来上がってくるはずです。
企業側が求めていることは、何に取り組んだのかではなく「具体的な取り組み内容と関わり方」と目標を達する過程で生まれた副産物となる「何を得たのか・学んだのか」です。これは、経験を通じての学びや成長が社会で活かされる意識や能力であることが望ましいでしょう。
「力を入れたこと」=「スーパーマンのような突拍子もない経験」ではない
高水準の結果や独自性を強く求められていると思いがちですが、企業側も人並み外れた経験をしている人ばかりでは無いと思っています。
ここで大切なことは、先でも述べたとおりあなた自身が物事に取り組む際にどの力を発揮するのか、それが自社で活かせそうなのかという2点です。
上記で解説をしたフレームワークを参考に、具体的な取り組みと学びを伝えていければ高水準の経験を有していなかったとしても企業側は評価してくれるはず。
とはいうものの、目的や目標が明確な物事において高水準の結果を残している人の方が望ましいことは言うまでもないため、胸を張って「学チカ」に対して答えられる本気の経験を就職活動前に出来る限り行ってくださいね。